楠木正成が教える大悟の道

これも大好きな一節。

私の知り合いにも、『大徐霊』のこの部分を何度も読んで、何度も泣いたという人がたくさんいます。

楠木正成公のエピソードです。

湊川の出陣にあたって、楠公の献策を採用してれば勝てたものを、朝廷側が面子にこだわったために、南朝勢は正攻法をとった。これでは勝てるはずがありません。

そのとき、楠公はどうしたか。たくさんの人の人生を変え、日本の歴史を変えたエピソードです。


 それはともかく、後醍醐天皇とその側近がメンツにこだわったために、大事な忠臣を失うことになってしまったわけだが、湊川へ赴く決意を固めるまでの正成公の心境は非常に複雑なものだった。
 というのも、先にも述べたように、正成公は戦に負け、自分が死ぬことが客観的にも霊的にも、あらかじめわかっていたからである。
 さしもの正成公も、死を目前にして迷い、割り切れない葛藤のために心中おだやかではなかった。臣下としては道と義を貫かなくてはならない。だが、はじめから勝てる戦ではない。どのみち負けて、死ぬことをわかっていながら、戦に赴かねばならないのは、武将として無念のきわみである。正成公は己の心の中に生じた、さまざまな思いをなかなか断ち切ることができなかった。
 そこで、湊川の戦いに行く道すがら、当時、その地方で名を馳せていた禅僧、明極楚俊(みんきそしゅん)のところに立ち寄った。そして問う。
「そもさんか、生死の境」
 このとき、明極楚俊は何と答えたか。
「両頭截断(せつだん)せば、一剣天によりて寒(すさま)じ」
といったのである。両頭―生きるか死ぬか、生か死かと迷っている二つの頭をバシーッと一刀のもとに截断してみよ。その気概をもって振り降ろした覚醒の剣は、「天によりてすさまじい」。つまり、ただ天命のまにまに死なら死があるだけ、生なら生があるだけで、ただ黙々として雄々しく天の試練に立ち向かっていくことが、本当のわが生くべき真実の道なのだ、というわけである。
 この後、正成公も明極楚俊に禅境で切り返す。「落所は如何」つまり、その両頭はどこに落ちるのか、と切り返したのである。そこで、明極楚俊は一喝する。「カアーッと」と。「ここだ。おまえ自身のすべてにだ。分別と迷いを飛び越えて、己自身に真を得よ!」ということを、この「カアーッ」が暗黙のうちに語っているのであった。そのとき、楠木正成公、鎧をつけたままハッとして立ちあがった。そうして、立したまま何度も頭を下げ、しばらくしておもむろにいった。
「和尚、まことに有難うござった。一生涯つむぎ、編んできた自分の信念と信仰と求道の糸が、最後の最後に、きれいに結びきれなかったところでござる。誠にありがとうござった」。
 このように、禅師の言葉を受けて「そうか!」と悟った瞬間、正成公の迷いの雲は瞬時に晴れ、一点の曇りもない心で戦いに赴いたのである。生きるか死ぬかなどは関係ない。ここまできたら、ただ天の命ずるままに従って、堂々と最後まで戦いきるのみだ。湊川に赴いた正成公は、十三か所にも及ぶ太刀傷を受けても、決してめげることなく、最後の最後まで戦い、見事に最後をしめくくった。



何度読んでも、体が熱くなり、魂が叫びだしそうな文章です。

しかし、このくだりを解説した本はたくさんありますが、「分別と迷いを飛び越えて、己自身に真を得よ」と喝破できたのは、実際、深見先生しかいないのではないでしょうか。そして、この解説が一番しっくりきます。

考えてみれば、明極楚俊と同じか、それ以上の禅境がなければ、オリジナルの言葉を忠実に再現しながら、それを飛び越えて魂に迫る解説をするなど、到底、不可能なはずです。

そう考えてこの一節を読みなおせば、やはり「ううむ」とうなってしまいます。
by yukikaze369 | 2009-04-12 12:23 | 深見東州(半田晴久)先生の著書


ワールドメイトに入会して感動した深見東州(半田晴久)先生の言葉や、深見東州ツイート@FukamiToshu に関連した著書の言葉などを紹介します。


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